Ei Nakamuraは、日々にそっと寄り添う衣服を、時間に耐える素材と丁寧な仕立てで育てていきます。最初に袖を通したときの感覚が、少しずつ体になじみ、記憶と混ざり合っていく、その「変化の美しさ」を信じています。 私たちは、可能な範囲で素材の来歴をたどり、関わる人たちと対話しながら、よりよい選び方を探ります。環境への配慮は、大きなスローガンではなく、毎日のささやかな選択の積み重ねだと考えています。
Ei Nakamuraでは、廃棄予定だった「省き」のムートン生地を「忘れられた記憶」として掬い上げ、新たな息吹をもたらすプロジェクトとして活用しています。 色や毛の長さは不均一ですが、素材の不均一さは欠点ではなく、ひとつひとつの個体がもつ気配と捉えています。 長く着るほどに、その差異が装いの表情となります。